珍百景の宝庫!!!かつて男性向けの観光地として栄えた廃墟の島、三重県・渡鹿野島に行ってみた【前編】

三重県に「夜の娯楽」の島があるって知っていましたか?

私は、この本を読んで初めて知りました。

江戸時代に「風待ちの島」として、船乗りの男性を相手にした娯楽で栄えて
その後、平成の初期まで、そういったお店が建ち並んでいたそうなんです。
時代の流れでだんだんその産業は廃れ、「伊勢志摩サミット」の開催によって、クリーン化が進んだとのこと。
今では島に建ち並んでいたホテルやスナック、飲食店などはほとんど閉店し、
廃墟と化しているというのです。

どうしても足を踏み入れて、その空気を感じてみたかったんです。

※Google AdSenseに引っかからないよう、配慮した言葉を用いてレポートします。まわりくどいかと思いますが、詳しくは本を読んでください。

渡鹿野島はどこにあるの?

渡鹿野島は三重県志摩市にあり、的矢湾の奥の方に浮かぶ小さな島です。
地図で見るとわかりやすいのですが、ハート型をしているんです。

あかね
まあロマンティック!・・・・いや、この場合はいかがわしい。

三重県の離島というと、答志島や神島、菅島、坂手島が有名ですよね。
鳥羽駅から歩いてすぐのところにある「鳥羽マリンターミナル」というところから船が出ていて、とてもスムーズにアクセスができるので便利なのですが、
この渡鹿野島があるのはもっと南の、志摩スペイン村のほうにあります。そう、「鳥羽マリンターミナル」からは行けない島なのです・・・。

渡鹿野島に行くには、「渡鹿野渡船場」というところから船に乗ります。

あかね
どこやねん、って思いましたよね?

近鉄鵜方駅からバスでも港に行けるみたいですが、バスの本数が少なくて予定が立てにくかったので私たちはレンタカーで行きました。
(公共交通機関のアクセスはこちら

絶景スポットとして知られる「安乗埼灯台」方向に続く県道514号をまっすぐ行き、途中で「渡鹿野渡船場」という案内したがって左折。木々が鬱蒼と茂る道を少し走ると小さな港が現れます。

あかね
観光目的ならいいのですが、売られるために連れてこられるとしたら不安しかない・・・。めちゃくちゃ恐いと思うのですが。

渡鹿野渡船場まで行くと、もう見えるところに渡鹿野島があります。
船乗り場はレトロで、男子便所の中が丸見え。さびれた独特の雰囲気が流れています。

船に時刻表はなく、ピストン輸送をしているのだとか。
宿に泊まる人は専用の船でお迎えがあるそうで、それ以外の人は「赤い旗の付いた船に乗って!」とのこと。思ったより早く、5分くらいで赤い旗の付いた船がやってきました。
小さな船なのですが海岸に船を固定する様子がなく、波でゆらゆらしている船にひょいっと飛び乗るイメージ。周りの人は慣れた足取りで乗り降りしています。

船に乗ってからは、たったの3分くらいで到着しました。

港の近くには旅館やホテルが建ち並んでいて、300mくらい先から眺める限りでは、この本の舞台になったとは思えないたたずまいでした。

港の近くには、島の見どころを紹介するジオラマもありました。昭和のゆるさです。

では、島の中を散策していきましょう!

まずは近年推しているという「パールビーチ」に

まずは、軽く海水浴場を目指しました。
「売春島」によると、ここは島の観光地化の象徴のようなものだそう。
しかし、現地を見る限り、観光地化はできなかったのだと悟りました。

廃墟の宿沿いを歩きます。人の気配は、ほぼ感じません。
「パールビーチ」と書かれた、バブリーレトロな看板が目印です。

あかね
人っ子一人いなかったので、「ビーチ」から連想するような明るさはなく、どこかに連れ去られそうな雰囲気でした。


ビーチでハンモックに寝そべる謎のカエル。こやつらが、ビーチに点在しています

この日は、厚い雲が広がるどんよりした天気。傘もひっくり返るくらいの暴風でした。

あかね
まさに、渡鹿野島日和!廃墟の島にただようある種の不気味さが際立ちます。

そしてビーチの隅に、ポツンとまだ営業をしている風の宿を発見!
コロナ禍だったこともあり、営業しているかどうかは外からはわかりにくいくらい、しーんと静まり返っていました。

かつて栄えたあたりはもぬけの殻に。

この本でとても賑わっていたと書かれていた場所は、港の南東側に広がっています。


本に出てきた「シーサイドホテル つたや」周辺の通り。全盛期には、この辺りに女性がずらりと並んでいたそうですが、今となってはガランとしています。

「シーサイドホテル つたや」の斜向かいにある「民宿旅館 寿屋」はまだ営業しているようでした。

そして、あちこちに廃墟が・・・。インテリアもそのまま、「もぬけの殻」という状態で残っています。

メインストリートから少し小径に入った場所にも、お店の看板が見られました。ほとんどがスナックです。この中のいくつかは、置屋としての役割も果たしていたのでしょうか。

こんなに店があって、それが今ほぼ全部閉まっているのが、なんとも不気味です・・・。

「パラダイス」「青い鳥」の建物は今!?

そして、本の中でもたびたび登場するこちら。はっと目を引く建物です。

もともとは置屋だったそうで。ここでいろいろな出来事が起きていたんだろうなあ。

びっくりしたのですが、なんとここ「ジモティ」というサイトで350万円で売られていました。賃貸だと月々4万円だとか。安いと思いますが、まあ、買っても使い道はないですね。
そして、本によると、なんとこの目の前にある大型ホテルは、あまり変わらない値段で売却されたそうです。
(そのあと、固定資産税や不動産取得税でいろいろあったみたい。詳しくは本を。なかなか興味深いです)

メインストリートだと思わしきところが、ほぼ廃墟。時代から取り残されたような、なんとも不思議な感じでした。

あかね
終始不気味でした。一人で行くのはこわいかな。

後編では、島の明るい(?)側面として、18禁ではない島の珍スポットとにぎわっている場所を紹介していきます。

この記事を書いた人

えむた あかね

名古屋でライターと編集者をしながら、新しい働き方や暮らし方を探し求めるアラフォーです。
趣味は旅、酒、サウナ。
こちらのブログは、ただの個人の感想やマニアックでリアルな情報を中心にゆるく書いています。
仕事には一切関係ないので、あえてまったく磨いていない状態で出す文章をどうぞ。