あいちトリエンナーレ2019は、「表現の不自由展・その後」の休止により物々しい雰囲気。ついに再開か!?

愛知県で3年に1度開催される現代アートの祭典「あいちトリエンナーレ」。今年も残すところあと約1週間となったようです。

「表現の不自由展・その後」で慰安婦をモチーフにした「平和の少女像」が展示されたことで、たちまち炎上。
開会のときから、何かと話題になっていました。

今回は、メイン会場の愛知県美術館と、名古屋市美術館に行ってきました。

(これは9月の話です!)

あかね
ひとつ言っておきます。普段、よほど話題のものが来たときしかアート鑑賞はしないレベルの人のリアルな感想です。プライベートで最近行ったのは、名古屋市美術館「至上の印象派展 ビュールレ・コレクション」。な、ミーハーだろ!?

「表現の不自由展・その後」休止の思わぬ余波

「表現の不自由展・その後」が観れないだけでしょ?と思っていたのですが、実は、休止に反対したアーティストが展示をボイコットしてたので観れない作品がけっこうありました。

そして、こんな張り紙がいたるところに。

▲要約すると「表現の自由に圧力をかけるような展示会には、作品を出しません」みたいなことが書かれています。

10は確実にあった。20くらいなかったかな。


▲声明文を張るだけにとどまらず、配布しようとするアーティストもいました。だいたい同じことが書かれています。定型文。記念に1枚持ち帰りました。


▲なかには、「本来はこんな作品だったけど」と写真をあえて展示した上で
それらの作品に使ったものをビリビリに破いて床に散らばすという、巧妙な反抗表明も。

ここまで来ると、さすがに気分が悪くなってきます。
人の怒りを受けにアート鑑賞しに来たわけじゃないからね。アートだからって、受け手の気持ちを無視していいものでもない。
こういう大衆向けのアートの祭典なら特に、配慮してほしかったな。

政治的メッセージを込めた作品が多い…

ボイコットは置いておいて、全体の感想ですが

あかね
なんか、感動とか研ぎ澄まされる感覚とかあんまりなくて、ただただ疲れた…

今回、メッセージ性の強い作品が多かったように思えます。

感覚的に「なんかいいね~!」を誘発するものではなく、その作品の裏にあるメッセージを読み取れと脅迫されているようなものが目立ちました。

プロデューサーの方針なのかな。

個人が発信する手段を持たない時代なら、アートを通して問題を提起することは大切だったかもしれないけれど、今はSNSとかYouTubeとかいくらでもわかりやすく言葉で発信できる場があるじゃない。
わざわざアートの祭典で、わかりにくい感じで問題提起されて、「読み取って」というエゴを押し付けられるのもね・・・・。

のんきにアートの祭典を観に来た自分には、ちょっと疲れるものでした。

私が気に入った作品はこちら!

もちろん、そんな中にも気に入った作品はいくつかあったので、紹介します。

あかね
事前の知識なし!直感でいいなと思ったものです。

<愛知県美術館>


▲台湾の防空訓練の様子を、ドローンで撮影したもの。訓練で町の全員が屋内に避難しているみたいです。サイレンが鳴り響いていて、都会に人もクルマもない・・・SFの世界に迷い込んだような感覚で見入ってしまいました。こんなことが今でも行われているんですね。
あとから、「訓練だからって、守らずに外に出てうぇーいってする人いないのかな」と気になってググってみたところ、ちゃんと守らないと罰金が課せられるみたいでした。なるほど。台湾の闇を見た気分。


▲これは雷?で遊園地が崩されていく様子。逆再生から始まるんです。燃え尽きた廃墟のような風景から、むくむくっと遊園地が出来上がるところから。それで、そのあと通常再生で破壊されていく様子が流されます。
「逆再生だよね」ってわかっているものの、遊園地が出来上がる様子が見事で感動します。


▲ダンボールの町。子どもたちが遊べるようになっていて、大人たちは上の通路からその様子が眺められます。ダンボールハウスって、子供の頃憧れましたよね。なんかワクワクします。名古屋らしく、シャチホコも吊るされていました。


▲作品ではないのですが、10Fの通路から見下ろす景色が、ザ・栄!って感じでした。観光客にとっては、一番のフォトスポットかも。

<名古屋市美術館>
名古屋市美術館は、あんまりピンと来るものがなかった印象ですが、これは面白かったです。


▲絵皿(灰皿?)を校庭に見立てた作品。


▲絵皿を庭に見立てた作品。

よくありがちな絵皿を見て、「校庭っぽくない?」「庭っぽくない?」と感じたのでしょうか。想像力にしびれました。思いつきそうで思いつかない。

あかね
アートっぽい作品ってこういうことなのかな

「絶対行ったほうがいい!」とまでは言い切れませんが、野次馬根性で行ってみるのもおもしろいと思いました。

台湾の防空訓練の映像はね、これを見るためだけに行ってもいいくらいでした。

[blogcard url=”https://aichitriennale.jp/about/”]

今度は補助金交付の取り下げ問題。まだまだ炎上してますね。

この件、もやもや、イライラするのは
原稿確認時にはスルーだったのに、発行されたものを見てゴネて「広告料は払わん!」とか言うクライアントと重なるからですね。(そうそういないけど)

初校を見せた途端、打ち合わせでは入れてこなかった要望を雪崩のように言ってくる想像力に欠如した取引先とも重なります。(よくいるし、これは仕方ないとは思っているけど、ただただこちらが辛い事案)

文化庁も、その内容で補助金の交付を承認したんだから、腹をくくって払えばいいのに…。

こういうことを国がやりはじめると、これがまかり通ると思ったクライアントや取引先も「じゃあうちも…」とやりかねないので、やめてほしい限りです。

「表現の不自由展・その後」は10月6日を目処に再開というニュースも

ここまで話題になると、行ってみたい。どんなタブーが隠されていたのか、感じてみたい…。

1DAYパスポート(一般)は1600円、フリーパス(一般)は3000円。
差額を支払えば、1DAYからフリーにもアップグレードできるそうです。

こないだ行ったときは、1DAYを買ったので、差額を・・・

あかね
あ゛ーーーー!!もういらないと思ってチケット捨てちゃってたわ

こういう人、けっこういると思う。
「表現の不自由展・その後」だけ追加で観に行こうとしたけど、1DAYパスポート捨てちゃった人。

(いるよね?)

でも、よく考えたら、差額を払うと1400円、普通に買い直すと1600円。
200円高くなるだけだわ!
まあ、いっか。行ってみようかな。

この記事を書いた人

えむた あかね

名古屋でライターと編集者をしながら、新しい働き方や暮らし方を探し求めるアラフォーです。
趣味は旅、酒、サウナ。
こちらのブログは、ただの個人の感想やマニアックでリアルな情報を中心にゆるく書いています。
仕事には一切関係ないので、あえてまったく磨いていない状態で出す文章をどうぞ。